駒の種類 



押し駒はスタンプ駒と呼ばれ、駒木地に直接スタンプを押したものです。
第一次オイルショックを境に大衆のニーズが高品質志向になったことなどがきっかけで需要は減少していき、将棋駒の主流は書駒、掘駒へと移っていきました。

 


書駒は、漆で駒木地に文字を直接書いたもので、書体は楷書と草書あります。
天童駒の伝統的な書体は草書体の書き駒です。天童伝統の草書体の書き駒は一時、全く書かれなくなってしまいましたが、近年草書の味が見直され、現在ではわずかながら書き継がれています。

文字の色分けにより、
「源平駒」 : (表が黒、裏が)
「咲分け駒」 :  表の上の方がで下方が黒、裏は)
「朱書駒」 : (表裏とも)と呼んでいます。

 

 

天童の彫駒の歴史は比較的新しく、大正始めに印章業をしていた三河金次郎(金光)が印章彫りの技術を生かして、古印体等の字形の駒を作りました。字形は簡略度によって黒彫・並彫・中彫・上彫と整理され、書体名が入るもの銘彫の駒(銘駒)といい、彫る人の熟練度に従って木地や字形が決まりました。

昭和40年代に入って生産の重点が彫り駒に移り、彫埋め、盛上げの技術が研究され、製品化されました。



<彫埋駒>
彫り上がった駒に下地漆を調合し、一回ずつ乾燥 させて数回に渡って下地漆を入れ、数段階に分けて 研ぎ出して平滑に仕上げたものです。
<盛上駒>
彫埋めして研ぎ出した後に、蒔絵筆を使い文字を漆 で浮き出させ、乾燥のあと入念に磨いたもので、 技術的にも難しく、最高級品です。

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